ボケとツッコミについて最近読んだ文章のメモ

それ以前の問題として会話のボケ、ツッコミって確認作業の反復みたいでつまらなくて根本的にそんなにやる気がわきませんよね。

「ボケ・ツッコミ」要するに「想定される受け答えからの一定の範疇に収まる範囲内でのブレの提示と訂正」という前提

という水野しずのこの至言は、確かに「ボケとかツッコミとかもうよくない? 生きるのめんどくさい!」という俺の気持ちを九割九分代弁している。ぐうの音も出ない。一方で、ボケとツッコミをなくして生きていけるのか??、という関西人としての血がざわざわするような感覚もある。

「ブレの提示」というのは言い得て妙だ。揺さぶり、それを揺り戻すことで始点を確かめるような反復を毎日生きている。

でも、人間を不可逆的にブレさせるような、そういう強度のブレってあるやんね。日常が持つ弾力を引きちぎるような、そういうやつ。

そういう「強い」ボケとツッコミについて書かれた本をそういえばちょっと前に読んだ。

ツッコミ=アイロニーとボケ=ユーモアが、環境から自由になり、外部へと向かうための本質的な思考スキルである。

コードから外れる、あるいはもっとアグレッシブに言えば、コードを「転覆」してしまうようなワザが、ツッコミとボケです。

勉強の哲学 来たるべきバカのために

勉強の哲学 来たるべきバカのために

ここには、「ブレの提示と訂正」を突き抜けた先にあるボケとツッコミの可能性が描かれている。やはりボケとツッコミは、反復確認なんていうつまらないものではなく、人間をブレさせ、人生を狂わせることができる。はずだ。そういう受け止めきれない強度をいつも探しながら、勉強しよう。