Kate Tempest

YouTubeをぼんやり観てるとこれがサジェストされて、引き続きぼんやり観ていると、spoken wordなのになんかヒップホップっぽい手つきで、とか訝しんでいるとラップを始めて、気になって調べたらラッパーでもあるらしい。Kate Tempest、1985年生まれのイギリス人。


Kate Tempest - Full performance (Live on KEXP)

ヒップホップに影響を受けた詩人といえば、Suheir Hammadがいた。Hammadはヨルダンのアンマン生まれ。両親はパレスチナの難民。5歳の時にブルックリンに移り、そこでヒップホップの影響を受けた。とWikipediaに書いてあった。けど、そんな予備知識はどうでもよくて、下の動画の冒頭の「What I Will」という詩の全文はTEDのページで読める。かっこいいので読んでみてほしい。


Suheir Hammad: Poems of war, peace, women, power

そもそもspoken wordとヒップホップの違いはなんなんだろう。と思ってとりあえずWikipediaを見てみると、

In the UK, spoken word has been utilised by musicians such as Blur, The Streets and Kate Tempest.
Spoken word - Wikipedia

とか書かれているけど、BlurとかThe Streetsってspoken wordの曲あったっけ??という具合で、よくわからなかった。ただまあ

It is a 'catchall' that includes any kind of poetry recited aloud, including hip-hop, jazz poetry, poetry slams, traditional poetry readings and can include comedy routines and 'prose monologues'.
Spoken word - Wikipedia

とあって、ヒップホップも含むらしいので、そんなに別々のものというわけではないような気もする。玉虫色の答えだな、とは思いつつ。

ちなみに、俺がspoken wordというジャンルを知ったのは、ColdcutのMr. Nicholsという曲だった。もう10年前の曲。spoken word部分はSaul Williamsがやっている。


Coldcut - 'Mr Nichols' feat. Saul Williams

その後、Saul Williamsの別の曲をいくつか聴いてみたけど、当時はspoken word色が強すぎて耳が受け付けなかった。けど最近NPRに出てるのを見つけて聴いてみたら、割と音楽的にマイルドになっていて(あるいは俺の耳の方がspoken wordに慣れたという可能性もあるけど)、ちょうどいい感じだった。


Saul Williams: NPR Music Tiny Desk Concert

そういえば、spoken wordというジャンルになるのかわからないけど、日本語だとこれが最近ツボだった。


空間現代 - 通過 [Remixed by 蓮沼執太 / feat. 古川日出男]

あと、前回も書いたけど、山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」の文章を歌詞にしたラップも面白かった。ってあれはラップか。

時代がspoken wordsに追い付いてきたというか、けっこう機が熟してきたということなのかもしれない。

と、なんかKate Tempestについて書くつもりがまったく書かずに脱線してしまった。ジャンルはよくわからないけど、これよかったので最後に貼っておく。


Kate Tempest & Eliza Carthy - Progress at BBC 6 Music Festival 2015